Hi everyone! オランダのアムステルフェーンにあるAmity International School AmsterdamスタッフのChisakiです。
この度、アミティーインターナショナルスクールアムステルダムがIB 認定校(International Baccalaureate/ インターナショナルバカロレア認定校) として正式に認証を受けました!
IBとは、インターナショナルスクールを中心とした世界中の5000以上の学校で採用されているカリキュラムで、次のような特徴があります。
- 思い込みにとらわれず批判的に考える力を育てる
- 「ローカル」と「グローバル」両方の視点で物事を考える力を育てる
- マルチリンガルの生徒を育てる
IBカリキュラムを教えるためには国際バカロレア委員会から正式に認定を受けなければなりません。そのため、アミティーでは2018年の開校以来、スタッフのトレーニングやIB委員の学校視察など認証に向けての準備を少しずつ進めてきました。そして2020年11月、晴れて正式に認証を受けました。
今回認証を受けたのはPYP (Primary Years Programme)で、アミティーでは6歳から10歳のクラスにあたります。今後、MYP (Middle Years Programme/ 11歳から15歳が対象)とDP(Diploma Programme/ 16歳から18歳が対象)の認証も受けられるように、少しづつ準備を進めています。
私自身、アミティーに来るまでIBのことは全く知らなくて、今も勉強中なのですが、Primary Yearsの授業を日々見ているなかでわかってきたIBの特徴を2つご紹介してみたいと思います。
1. Inquiry-based learning
Inquiryとは「質問、探求」という意味です。受け身で「教わる」場面をなるべく少なくし、生徒たちが自分で考え、答えを見つけて学ぶというプロセスを重視して授業がデザインされています。
例えば、PY5 (10歳クラス)が「ヨーロッパの国々が受け入れている難民の数を集計してみよう」というタスクに取り組んでいたときのこと。タスクの指示は「四捨五入して集計しよう」でした。難民の受け入れ数は国や年によって全然違っていて、「3人」のこともあれば「4056人」のこともあります。そこで子どもたちは「どの桁を四捨五入すればいいの??」となったわけなんですが、先生の返答は「それをあなたたちが考えるんだよ」でした。「いちばん計算しやすく、かつ実態に近い数字にするにはどこで四捨五入すればいいか、考えてごらん」と。このように、常に生徒たちが自分で考えるための「余白」が意識されていると感じます。
知識を「与える」ことと「余白を残す」ことのバランスが取りやすいのが、IBカリキュラムの良さだなと感じます。
2. Unit of Inquiry
小学校の時間割といえば「国語」「数学」「理科」など色々な科目が並んでいるイメージがあると思います。ですが、IBプログラムではそのような区分けがありません(Middle Years以上になると別)。科目をバラバラに学ぶのではなく、ひとつのテーマから派生して関連スキルを横断的に学ぶという特徴があります。
例えば、現在PY4 (9歳クラス)では「宇宙」をテーマに学習しています。太陽系の惑星の名前や特徴を知る(科学)ことから始まり、空き箱を使って自分だけの宇宙ステーションを作る(工作)、宇宙で繰り広げられる物語を想像して小説を書く(言語)、興味を持った惑星についてリサーチしてポスターを作る(リサーチスキル、プレゼンテーションスキル)、などなど、ひとつのテーマが本当にいろいろな方向に掘り下げられていて、面白いなぁと思います。
同じテーマをじっくり時間をかけて掘り下げることにより学んだ知識が定着するという点や、科目横断的な学習ができることで生徒一人ひとりがどこかしらの場面でそれぞれの強みを発揮できる点が、いいところだなと感じています。
と、いうことで今回はアミティーのIB認定と私自身が感じるIBプログラムの良さについて書いてみました。