Hi everyone! オランダ・アムステルフェーンにあるAmity International School AmsterdamでインターンをしているChisakiです。
アミティーでは、 国際バカロレア (IB: International Baccalaureate) に沿った教育カリキュラムを提供しています。アムステルダムエリアでは他に、International School AmsterdamとAmsterdam International Community Schoolも同じプログラムを採用しています。
バカロレア…って聞いたことあるけどよくわからない…そんな方も多いと思います。私もそうでした。そこで、今回は国際バカロレアについてまとめてみます!
1. そもそもバカロレアとは?
国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラムです。もともとは、海外を転々とする外交官や駐在員さんの子どもたちが母国での大学進学に困らないように、世界共通の大学入学資格として開発されたものだそうです。所定のカリキュラムを修了し、最終試験に合格すると「国際バカロレア資格」が与えられ、日本を含む世界中の大学で「大学入学資格」として認められます(日本の大学については後述)。授業や試験は原則として英語またはフランス語、スペイン語でおこなわれます。
プログラムの目的は、
「多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する、探求心、知識、思いやりに富んだ若者の育成」。
グローバルな視野を持って、問題解決に向けて主体的に行動できる人材を育てる!という感じですかね。
それから、バカロレア関連の情報を見ていてよく目にするのがLifelong Learningというコンセプトです。学校が終わったら学ぶことも終わり、ではなくて、一生学び続けるという姿勢。それを身に付けるために、「学び方を学ぶ」ということもバカロレアでは重視されています。私自身はこの部分にとても共感しています。
2. バカロレアが目指す10の学習者像
では具体的にどんなふうに学習を進めるのかと言うと、バカロレアでは「育てたい学習者像」(Learner Profile)として10のポイントを挙げています。
Thinkers(考える人)
Inquirers(探求する人)
Caring(思いやりのある人)
Communicators(コミュニケーションができる人)
Principled(信念を持つ人)
Reflective(振り返りができる人)
Open-minded(新しいものにも心を開く人)
Knowledgeable(知識のある人)
Balanced(バランスのとれた人)
Risk-takers(挑戦する人)
私の印象では、アミティーの授業では特にInquirersとRisk-takersの部分が大切にされているように感じます。
授業の中では、inquiryつまり「探求・質問」が重視され、「なぜそうなのか?」「なぜそのように考えるのか?」を考えることを中心に授業が成り立っています。質問をすることも推奨されていて、生徒たちはバンバン手を挙げて質問しています。
Risk-takerに関しては、例えば先生が校外学習の振り返りをするときに「クラスの皆がこんな場面でこんな風にrisk-takingしていた!」と褒めたたえるなど、とにかくチャレンジすることが推奨される環境があります。
日本の学校では「先生が知識を授ける型」の授業が中心、且つ、失敗しないように先生が御膳立てしてあげなきゃ、という雰囲気があります。バカロレアの学習はそれとは少し様子が違っていて、生徒がよりアクティブに頭を使って学んでいるという印象です。できれば私自身もこんな授業を受けてみたかったなぁ…と感じます。
3. バカロレアと日本の大学入試
駐在員さんの家族はずっと海外にいるわけではなく最終的には日本に帰国される方も多いので、バカロレアと日本の大学の関係については気になるところだと思います。
文部科学省のサイトによると、2019年12月時点で全国50校以上の国公立・私立大学でバカロレアを活用した入学者選抜が実施されています。特に首都圏は数が多いですね!
また、文科省は、日本国内でIBプログラムを提供する小中高校を増やしていくことを方針として掲げています。これにともなって、IBを入試に活用する大学が今後も増えていくと考えられますので、IB取得者の進学先も選択肢が増えますね。
ということで、今回は国際バカロレアについての基本的な情報をまとめてみました。より詳しい情報は、
International Baccalaureate公式サイト
をご覧くださいませ!